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女性的な力があらゆるものを生み出す…
45374-仏教仏像「荼吉尼天(ダーキニー)」
荼吉尼天(ダーキニー)は、死者の肉を喰らう女性の夜叉神です。幻を操り、自在の神通力を持ち、あらゆる願いを叶えるといわれています。日本では古来より、野心を成就しようと荼吉尼天を祀る人物も多く「平家物語」や「太平記」にも記録が残されています。
仏教では、女性的な力があらゆるものを生み出すとされ、悟りの知恵もここから生まれるともいわれています。あらゆるものを生み出すということは、「善」だけでなく「悪」も生み出すということ・・・荼吉尼天(ダイキニー)の容姿は、その恐ろしい側面を象徴しているのです。
ささくれだち、生き生きとした力がなくなってしまった時、荼吉尼天の大きな力に触れ、生きる力を取り戻してみませんか?
どこか独特で妖艶な雰囲気を持つ本仏像は、他の作品にはない、何か特別なパワーを貴方に感じさせてくれることでしょう。
■サイズ:高さ245mm x 幅155mm x 奥行80mm
■材質、仕上げ:銅造、彫金仕上げ
※この仏像は限定1点ものです。ご注文の前に、必ず在庫確認の問合せをお願いいたします。
解説:荼吉尼天(ダーキニー)
■「荼吉尼天」は「荼枳尼天」とも書き、インドやチベットなどでは「ダーキニー」と呼ばれています。人間の心臓や肝を食す女性の夜叉神で、あらゆる願いを叶える超能力を持ちます。また空中を飛ぶこともできることから「空行母」とも呼ばれています。元は女神「カーリー」の侍女を経て「シヴァ神」の侍女となり、チベットの男神守護尊ヘールカの妃として数多く登場します。
■数多く登場する「荼吉尼天(ダーキニー)」の中でもヘールカ神「勝楽尊(チャクラサンヴァラ)」の妃「ヴァジュラ・ヴァーラーヒー(金剛亥母)」は数多くの「ダーキニー」女神の中でも特に強力な存在とされています。ちなみに、この女神は身体は赤色でひとつの顔と二本の腕を持ち、夫の「チャクラサンヴァラ」に抱きつき、髑髏杯(カパラ)に満たされた経血を夫に飲ませる姿で表されます。また、この女神は単独で頭に「ヴァラーハ」と呼ばれる野豚(猪)の首をつけ、右手に斧(カルタリ)左手に髑髏杯を持ち踊っている姿で表されることもあります。
■その他の「ダーキニー」たちも、右手に斧(カルタリ)左手に髑髏杯を持ち、頭蓋骨を連ねた首飾りを身につけるという共通の姿で表されています。
■日本では稲荷信仰と結びつき、豊作祈願や商売繁盛のお稲荷さんとして祀られるようになったといわれています。インドやチベットなどで一般的な恐ろしい夜叉神の姿とは正反対の美しい天女の姿をして、空を飛ぶ白狐にまたがる姿で表されることが多いようです。
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